今年は全国的に異常気象に見舞われました。ここ広島は7月5~6日の豪雨で甚大な被害が出ました。高速道路や国道も通行止めになり、JR も一部運行できなくなり、移動さえも困難な状況に陥りました。その際には全国のお客さんから救援物資や義援金、復旧作業の手伝いなどのたくさんのご支援を頂きました。瀬戸内は比較的天災の少ない地域でしたが、もうそんな地域は日本にどこにもなさそうです。
畑の被害は主に土砂崩れがたくさん起こり、山からの土砂崩れは畑の石垣を巻き込こんだ土石流で畑が岩だらけになったり、畑の真ん中に川が流れたり、レモンやブラッドオレンジ、みかんの樹が20 本ほど流されたりして、人力ではどうにもならない被害が出ました。
よつ葉のみなさんや会員さん、直売のお客さん、友人などから『復旧作業の手伝いに行きますよ!!』との電話をたくさん頂いてとてもありがたかったのですが、重機を使わないとどうにもならない畑がほとんどで、おまけに2週間以上の断水の中、酷暑が続き、早朝と夕方しか復旧作業ができず、来てくれてもできることと時間帯が限られていたので、お断りする状況でした。
豪雨の日以降9月に入るまで約2か月間は全くと言っていいほど雨が降らず、早朝からお昼までは草刈りと摘果作業、夕方以降は大干ばつのため水やりの毎日で復旧作業は後回しにして、気付けば夏が終わっていたという感じでした。農作業は遅れ、スタッフや生産者もみんな熱中症になり、気分が全く上がらない日々でした。
豪雨被害以外にも、今年の2月には大寒波の影響でレモンが傷んで売り物にならなくなり、樹の枝が枯れるという大打撃を受けました。柑橘農家としては実はこちらの方が甚大な被害で、今季のレモンの収穫量は例年の約4割減となりそうで、実をほとんど着けていない樹がたくさんあります。樹に果実があってもなくても農作業は同様にあり、コストは収穫作業が少なくなるだけで全く変わりません。
異常気象だらけで露地の有機栽培の難しさに頭を抱えることが多いですが、人や家を失わなかっただけありがたいと思って奮起します。
(㈱セーフティフルーツ〔しまなみ耕作会〕 能勢 賢太郎)
(北摂協同農場 安原 貴美代)
( 能勢農場 道下 慎一)
(能勢農場 井上 高仁)
(ハッピー農園 伊藤 行裕)
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