能勢産直センターの原点は能勢農場の牛乳配達です。農場から分社化して23年が経過し、大阪、京都、兵庫と配達地域を広げてきました。効率を重視すれば配達地域を広げるのは経営的にはあまり得策ではないのですが、よつ葉の広がりの基礎は会員からの紹介が大部分を占めていますので産直としてはできる限り会員さんの要望に答えて可能な限り配達地域を広げてきました。その結果配達エリアが広がり一日300Kgを越える配達コースもできました。
よつ葉の配達員は配達をしながら生産者の思い、消費者の思いを食ものを通じてお互いの関係を築けるようにサポートすることが本来の姿勢だと思っています。配達することだけで一杯になっていては人と人のつながりを大事にしてきたことが疎かになってしまいます。そんな状況が兵庫県の北部のエリアで5年ほど続きましたが、今年の4月から日吉産直の配達エリアと能勢産直センターの兵庫県北部のエリアを統合して綾部市に配送センターが新たな拠点として誕生しました。これによって今まで配達することが困難な地域も配達が可能になります。
よつ葉全体では関西を中心に会員を増やしてきましたが、よつ葉の広がりも人口減少と会員さんの高齢化に伴い縮小傾向が続いています。能勢産直も例外ではありません。地域を広げることで会員数を増やして経営を維持してきましたが日吉産直との統合で会員数は1050軒から870軒に減少となり経営的には厳しくなることが予想されます。ですが時間に余裕ができたのでこの間にできなかった地域活動を能勢町を拠点に再開していきたいと思っています。能勢農場から引き継いだ牛乳配達は当時600軒を越えていましたが、今では100軒を切るくらいまで減少しています。能勢町の見守りを兼ねた移動販売車「しゅんの助」も人材不足と資金不足で今は休眠状態になっていますが、もう一度違う形で再開したいと考えています。
これからの能勢産直の活動は能勢農場の原点に立ち戻り経済優先ではなく食べ物を金儲けの手段にするのではなく、消費者と生産者がお互いを理解してよりよい関係を築けるように、流通の立場から発信できるように努力していきたいと思います。また次によつ葉を引き継ぐ人たちに、初めに能勢農場が掲げた憲章も引き継いでもらうべく僕が元気なうちに思いを伝えていきます。
(能勢産直センター 林雙鳳)
(能勢食肉センター 津田 道夫)
蒸し暑くなってきました。今年も能勢の夏祭りで、またあなたと会えるのを楽しみにしてます。
●日 時:8月4日(土)午後7時開場~9時まで(開場時間は繰り上げません)
●場 所:能勢農場 広場
●参加費:おとな 2,000円、こども 1,000円(4才から中学生まで)
●飲 食:ビール飲み放題、麦茶、牛モモ丸焼き、焼きそば、イカ焼き、カキ氷、
ウインナー、ポップコーン、その他盛りだくさん
●出し物:エイサー太鼓「月桃の花」、ヨーヨーつり、金魚すくい
●送迎バス:午後6時30分→能勢電「日生中央」駅前出発、午後9時30分→農場発「日生中央」駅前行き
私たち、ハム工場のスタッフはもちろん製造業のため毎日工場で働いているので、なかなか会員さんと接する機会がありません。あるとしたら産直のイベントに出店、祭り行事、あと工場CLUBです。
もっと会員さんと接し、私たちが作っているハム、ウィンナーを知ってもらうために、ハム工場独自企画「手作りウインナー教室」を始めました。内容は産直を限定し会員さん3~4組、約12名を募集して能勢のハム工場に来てもらい、工場見学をしたあと室内に入りウィンナーを家族が一団となって作り、その作ったウィンナーとハム類をレタスとパンに包んでサンドイッチにして食べてもらう企画です。
狙いは、私たちが作っているハム、ウィンナーを知っていただくのはもちろんなのですが、能勢の緑溢れるのどかな景色の中でハム工場に来てウィンナー作りを通じて家族が一団となって物事を成し遂げそれを家族で食べる。そんな思いもあります。
第1回目は昨年10 月に能勢産直のスタッフと会員さん3組でした。
第2回目は今年の4月に池田産直のスタッフと会員さん4組でした。
関わっていただいた産直のスタッフ、チラシを作っていただいた連絡会の皆さん、なにより応募して来ていただいた会員さんの皆さん本当にありがとうございました。今後も「手作りウインナー教室」は続けていきます。
次回は、ハム、ウィンナーに興味のある産直のスタッフとその家族を募集し行う予定です。今後も能勢の里 ハム工場をよろしくお願いします。
(能勢の里から ハム工場 東山)
今年の4月25 日付でベテランパート2名がハム工場を退職しました。
桐山さんは能勢食肉センターハム工場になる前の「麺カンパニー」の時代から22 ~ 23 年ぐらい勤務されていたそうです。
小泉さんは13 ~ 14 年ぐらい勤務され、私と同じ年に入社され、一緒に頑張ってきました。
食品工場の仕事が初めてだった私に、桐山さんはウィンナーハムの計量方法やブロック類の品物の取り方や真空包装の手順を教えてくれました。
午前のハム・ブロックスライスの仕事の流れや午後のウィンナーの仕事の流れと一日の段取りを教わりました。また品物の仕分けや箱詰めなど出荷手順を事細かく教わりました。教わった事で今の自分自身、ハム工場で働けていけると思っています。
また、小泉さんはウィンナーの切り離し作業がとても速くて、初めてその作業を見た人は機械で作業しているようで、とてもマネできないと言っていました。いまだに小泉さんの切り離し作業の速さと正確さを越える人を見たことがありません。
ベテラン2名が退職され、今のハム工場の作業状況は新規のパートさんも入社していますが、当然のことですが時間もかかっておりますが、これから確実に仕事を覚えてもらい、作業時間の短縮を目標して、みんなで頑張っていきたいと思います。
桐山さん、小泉さん、お世話になりました!
(ハム工場 梅原 弘)
4月26日13時あか牛のみはるが元気なオスを出産しました。3月のさつき出産から1月と13日後で時間は同じ13時でした。何の手助けもなく自然に産まれてきたのでこちらが驚かされました。出産後すぐにわが仔を愛おしそうにペロペロとなめているみはるを見ていると、疲れていてもしっかりと面倒をみる母の強さを感じました。
そんなみはる親子もいまは、さつき親子と一緒に放牧場に出て、母は芝を食べ、仔は楽しそうに走り回っています。能勢農場の放牧事業も始めてから3年目を向かえ、さつきとみはるはそれぞれ2回ずつ出産を終え、一昨年、昨年とよつ葉の配送スタッフや会員と一緒に芝の定植をしてきました。
肉にするための牛の肥育をずっとやってきた農場で、通るべき道ではあるのかもしれないのが出産を目の当たりにし改めて、命を育んで、それを不本意ではあるのかもしれないが、人間の都合で全うさせ、私たちの命に替えてくれる、そして同じ農場のなかで新たに命が生まれてくる。屠場で死んでいく牛をずっと見てきたが産まれてくるということをあまりというかまったく考えてこなかったと思う。自然のなかでの人間のエゴみたいなものを教えられたような気がする。この場合は食物連鎖の頂点にいる人間が他の生き物から命をもらい、その命に味と見た目で勝手に価値をつけていることに対して、普段私が抱いていることであり、自然のなかでは人間にとって都合のいいことばかりあるはずもなく、逆に不都合とどのように共存するかが大事なのではと考える。
無理やりかもしれないが、そういった自然だけでなく生きていくための環境を破壊する原発や、死ぬもしくは殺すことしか価値のない基地などもってのほかだと思う。農場のまわりは自然にあふれているからそんなふうに考えることができるのかも知れないが、世界中のいろんなところで自然と共存できるような社会になれば、人と争ったり、競争しなくてもいいのではないかと思っている。最後に3月に生まれたさつきの仔の名前は募集したところ「小春」に決まりました。みはるの仔は6月末まで募集中です。
(能勢農場 道下 慎一)
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