能勢農場 古市 木の実
とにかく濃い交流会でした。
一番大切にしたかったのは他人事にしないこと。「とりあえず会員さん連れてきてよ」「会員さん連れてきたし、あとよろしく」ではなく!生産と産直、それぞれの立場で自分たちが何を伝えたいのか。また、生産と産直がつながっている。このよつ葉の特色を感じてもらえる交流会をしたいという思いから始まりました。
毎回の企画会議と反省会では、回を重ねるごとに厳しい指摘や衝突がありました。でもそれは、お互いの想いがあるからこそ。よりよい交流会を目指したため。産直から言われる「自分たちの農場」なら、農場にとっては「自分たちの産直」です。お互いがあるから成り立っている。そのことを改めて感じました。
また、自然と、参加してくれた会員さんも一体になれたような気がします。参加しているみんなが自然体。笑顔。ある会員さんのお子さんが「みんなが笑って楽しそうだったから、楽しかった。」と言ってくれました。とても嬉しかったです。感じてほしかったよつ葉の魅力。商品のこだわりや、完成度だけではなく、関わっている人たちの想いや関係が大切だと思います。「人」が一番。この交流会を経て、それが一番の安心・安全につながるのかなと思いました。
エサやり
牛の長ーい舌にびっくり!
阪和産直センター 久米 公介
よつ葉では「生産」・「流通」・「消費」をつなげる、ものより人にこだわるということを言っています。今回の交流会ではそれを実感することができました。流通という立場にいる産直として生産と消費をつなげるには生産者と会員さんが会って話をして現場を見てもらうのが一番伝わると思います。そしてそこに産直スタッフも関わることでよりつながりが強くなる。農場スタッフ、産直スタッフ、会員さんがいっしょに作業し、ご飯を食べ、話すことで産直スタッフとしては普段、「よつ葉の農場です」、「自分たちの農場です」と言っていた言葉が実感としてのものになりました。そしてそれを会員さんにも感じてもらうことができ、今の畜産の現状やよつ葉に自分たちの農場がある意味を知ってもらういい機会になり本当によかったと思います。
今回の交流会で打ち合わせのときも、交流会当日に会員さんも交えて話をするときも、それぞれの立場が違っても縦ではなく横のつながりが自然とでき、人のつながりの大切さを再認識しました。
最後に能勢農場のスタッフのみなさん、阪神産直のスタッフのみなさん、そして参加していただいた会員さん本当にありがとうございました。またみんなで集まれたらいいなぁって思ってるのは僕だけ?
そんなことないですよね? ね? ね?
エサづくり
お父さんたちも全力!!
阪神産地直送センター 児嶋 宏紀
体験交流会を進めていくにあたって阪和産直スタッフ、能勢農場スタッフと共に、企画会を重ねながら試行錯誤の連続でしたが、さまざまな企画を提案し、また実施することができ、今までにないすごく有意義な交流会となりました。全6回の企画でしたが、芝の定植、稲ワラ、牛のエサやりデントコーンの植え付けなど、各回、日頃やり慣れない貴重な体験を通じ、産直、農場スタッフだけでなく会員さんと3者で一緒になって汗水流しながら、時間を共有し、作業を楽しみながら取り組めたことが何よりの成果だったと思います。またご参加いただいた会員の皆さんが、能勢農場の魅力に触れ、携わっている人に触れ、回を追うごとに、何気なく食べていた食の在り方などを見つめていき、理解し、関心をもっていく姿を見てとれたのが、産直スタッフとしての一番の収穫となりました。日頃の配送時などの会員さんとの交流だけではまだまだ各生産者の想いやつながっている関係を伝えきれていないところがあり、それを払拭するように、今回の企画は総合的にやはり最前線の場において作り手の想いを身近に感じてもらうというのが最大のテーマだったように思います。配送以外のところでもこういった形で伝えていくことの大事さ、また本来の伝えるべき部分を改めてこの機会を通じ僕たち自身も実感できました。今後もこういう機会を増やし広く会員さんの中に普及していくことも、よつ葉の活動を賛同してもらえる1つの必要な要件なのかもしれないと感じます。今回ご参加いただいた会員の皆さま、またこの企画を温かく迎えいれてくれた農場スタッフ、阪和産直スタッフの皆さん、お疲れさまでした。
BBQ
最終回はパァーっとBBQ!!
(阪和産直 会員Nさん)
(阪神産直 Tさん)
(阪和産直 会員Oさん)
去る8月5日に能勢農場恒例の夏祭りを開催しました。今年の来場者数は約450人ほどで昨年より少なめでした。当日の昼間に「雨が降っているけど大丈夫か?」と直接問い合わせが何件かあり、雨の影響かと思っています。
毎年のことではありますが、よつ葉の関係各所、商工組合などさまざまな所からの協力のもとで成り立っているのですが、実行委員の熱のいれようが特に熱く、実行委員会を何度も開いてブースの中身や会場の音響関係、昨年の反省点の改善など、今年は見送ったものもありましたが意見を出し合いながらやれたことでとても楽しく過ごせたとかんじています。とはいえ、終わってから反省すべき点や意見もいただいているので、そのことを受け止めて来年のまつりにどう生かしていくのかを議論したいと思っています。
能勢農場がやっていることへの関心もあるとは思いますが、会員拡大や暑い中での配達で疲れている中、また、よつ葉保養キャンプの最中で人手も足りない中でもたくさんの人たちが朝から、もしくは前の晩から準備に来てくれることはありがたく思っており、また、目的をもって進んでいくその力は強いものだと感心もさせられました。そのことに甘えないよう日々の仕事を真面目にこなしていき、ときには意見も言えるよう頑張っていこうと改めて思っています。最後になりましたがご協力ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
(能勢農場 道下 慎一)
山辺にある私の畑の隣りに幅10㎝くらいのコンクリートの畝で分けたUさんの田ぼがあります。Uさんは慣行農法なので田植え時には、除草剤を使いますが、私の畑は除草剤を使わなくなって10年ほどはたっています。そのせいなのか、田ぼをやっている人から嫌がれる「キシュウスズメノヒエ」というつる状に根を張って途中で切っても節から芽を出すというやっかいな雑草が、しだいに増えて隣りのUさんの田ぼにコンクリートを越えたり、下から入っていったりしているようです。
この間、Uさんに「伊藤さん、雑草剤を使って殺さないと私の田ぼに入ってくる」と言われました。Uさんも大けがをされて足腰が弱ったので、田ぼに入ってこまめに雑草をとることができなくなったこともあり、この日は厳しく除草剤を使うよう促されました。私は、Uさんに除草剤を使いたくないと思っているので「考えさせてください」と答えその場は分かれました。
とりあえず、Uさんの田ぼに入ったと思われる「キシュウスズメ」を採りました。Uさんにご迷惑をかけていると思いました。
次の日だったか、Uさんに会った時に「ありがとう」と言われました。私はそんなつもりもなにもないのに......。
除草剤を使わないで、キシュウスズメを退治する方法はないのか思案中です。名案があれば教えてください。
(ハッピー伊藤農園 伊藤 行裕)
よつ葉の能勢産直センターに勤めることになった、自分のそもそもの食の原点を振り返ってみました。
今から30年以上前、結婚して住み始めた京都の家の近くに、小さな自然食のお店がありました。当時の私は食に関して、特に問題意識はなく、たまたま買ったものがおいしかったので、その「わかば」というお店を利用するようになったのでした。正確には「おいしい」と言うより、「身体が納得し、喜ぶ」というのが実感でした。ご夫婦で営まれていたわかばは、かつて重篤な病気にかかり、どこの病院に行っても治らなかった奥さまが、食を変えたら回復して元気になったことから、他の人たちにもぜひ伝えたいと始められたお店でした。押し付けがましいことはおっしゃらず、しかしこちらが尋ねたときには丁寧に答えてくださる、慎ましやかなお二人でした。
いつからか「健康ブーム」と言われる時代になり、食に関してもテレビやインターネット、雑誌や本にさまざまな情報があふれています。「これを食べれば○○によい」という流行は入れ替わり立ち代わり、良い食物だけでなく、悪玉の糾弾もさかんです。しかしその根拠として挙げられているのは、都合よく切り取られたデータで、多角的な視点のない一方的な主張が多いように見受けられます。今、『効かない健康食品 危ない自然・天然』(松永和紀/光文社新書)という本を興味深く読んでいますが、私たち素人は、何からどう判断してよいやら、途方に暮れてしまいます。
こういう風潮の中、私がかつて「わかば」に出会ったように、一人でも「よつ葉」とよい出会いをしてくださることを願います。そして微力ながら、私もその出会いの一助となれればとても嬉しく思います。
(能勢産直センター 佐々木 千鶴)
今期の大豆の栽培は6ヘクタールに播種する計画でした。昨年の秋まきの大麦と小麦の栽培面積を減らし、2ヘクタールを大豆のために休ませていました。4月から6月の播種に向けて数回耕し、万全の態勢で挑んだのですが、結果としては、4ヘクタールしか播種ができませんでした。
極端な豪雨に何度も邪魔され、土が全く乾かず、トラクターを圃場に入れ耕す機会が限られました。土が乾かないまま耕し、播種を行ったため、雑草を抑制できずに、大豆畑を草だらけにしてしまいました。それでも、播種がなんとかできた内の半分は湿害で発芽することもなく、種が腐ってしまいました。残りの発芽してくれた2ヘクタールの栽培管理を続けてきましたが、今年はバッタが大量発生し、大豆の葉っぱを葉脈だけ残し食べ尽くされました。これほどの食害を受けたのは初めての経験です。
それでも健気に綺麗な紫の花を咲かせ大豆自身は生き延び、子孫を残そうとしています。集落のみなさんが、こんな状態の大豆畑を見て、「こんな年もあるよ」と励ましてくれますが、このままでは、「こんな年が続くよ」と頭の中でこだましています。畑作から水田転作に変えて3年目の苦い経験です。努力と経験の不足が招いた大失敗です。でも、何とかします。いくら失敗したとしても、諦めず、前に進むしかありません。来期の大豊作となる大豆栽培をもくろみながら、今年も一粒でも多くの大豆を収穫できるようがんばります。
(世羅協同農場 近藤 亘)
小麦の乾燥作業
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