Vol.9 鍛治商店「国産かずのこ」
わずか1%!! コリコリの食感と旨み稀少な国産かずのこ
お正月の食卓に欠かせないかずのこ。そのほとんどは海外産で、国産のかずのこはわずか1%程度。さらに小樽産のかずのことなると年間約10トン(0.15%)。
その稀少な、小樽の前浜で獲れるニシンにこだわって、かずのこづくりをしているのが、かね丁鍛治商店の『国産かずのこ』です。
2~4年間石狩湾を回遊したニシンは、1~3月にかけて小樽から石狩にかけての日本海沿岸に産卵のためにやってきます。小樽のかね丁鍛治商店では「ニシンが来たぞ~」の声を聞くと、浜に行ってニシンの成熟度合いを確かめます。卵(かずのこ)が充分成熟したニシンを見極めて競り落としてもらいます。
とても柔らかく崩れやすい生の卵(かずのこ)を、傷つけないようにお腹から丁寧に取り出し、最初は海水程度の濃度で、それから徐々に濃度を上げながら4~5回繰り返し、最後は飽和塩水で塩漬けにします。
一般的にはこの塩漬け過程で、過酸化水素水や、次亜塩素酸でたまごに残る血色などを漂白して色を保ちますが、その過程で旨みも一緒に抜けてしまいます。かね丁鍛治商店のかずのこは全て無漂白で、かずのこ本来の天然の色で、その磯の風味と独特の歯ごたえが絶妙です。
その昔、ニシン漁が全盛期だった頃に、海辺に住む人たちだけが口にすることができた、希少価値のあるかずのこです。
1~3月産卵のため岸に近づいてきた
ニシンを早朝、刺し網漁で漁獲します。
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