Vol.4 山本食品「十割そば」
香りも食すそば~家庭でも十割そばが食べられる~
食事のマナーでは「音を立てない」のが原則ですが、そばは例外で、すすって食べることが認められている日本の食文化でもあります。すすることで空気も一緒に口に運び、鼻から抜くことで、香りも一緒に楽しむから。つまり、そばはそれだけ「香りが命」の食べものといえます。
香り高いそばを作るには、そば粉の使用比率を高める必要があり、その究極が、そば粉100%の十割そばになります。ところがそば粉は粘りに乏しく、麺にしたときの結着が悪いため、つなぎに一定割合の小麦粉を使うことが一般的。これまで十割そばは、職人による打ち立てが食べられる蕎麦屋さんでしか食べられないものでした。
ところが山本食品は、長年の研究により、そば粉の結着力を高める製粉技術の開発に成功。そのため、家庭向けの乾そばや冷凍そばでも、そば粉100%を実現しました。その違いを実感するのは、まずそば湯です。非常に濃厚で、蕎麦屋さんで出されるそば湯にも決して劣りません。そして本番のそばですが、茹で上がりをざるに盛っただけで市販のそばとは香りの高さの違いが実感できるはずです。色つけ程度にしかそば粉を使用していなくても、「そば」と表示されている商品もありますが、そば本来のおいしさを楽しむには八割~十割がおすすめです。
※食品表示法による「そば」表示のガイドラインは、そば粉を30%以上使用していれば、そばと名乗れます。さらに乾麺では、30%以下でも、使用比率さえ明示すれば、「そば」の表示が許されています。
山本食品はそばの味と風味がしっかりしているのに対し、
市販品は、pH 調整剤のせいか、酸味を感じ、言われなければ、
そばとはわからない味でした。(担当 松田)
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