私が山形に行ったのは、高校三年生の秋、「奥の細道」を訪ねる修学旅行で、遠い遠い昔。それから何年が経ちましたか…。
昨年6月、鬼の霍乱で体重は30㎏台となりました。
それからちょうど1年。よく眠り、1日3回バランス良くしっかり食べることでベストコンディションの45㎏まで戻りました。まさに、「生きることは 食べること」(=山形・黒澤ファームの黒澤信彦さん)を実感する日々です。
そんなときに「山形産地交流 当選!」の一報。前々からさくらんぼ狩りがしたくて何度も応募していました。毎日食べているお米さんが、どんな所で、どのように、どなたが作られているのか。わくわくして過ごしました。
有機栽培米の田んぼには雑草が生えにくいように、田植えの時に表面を覆う溶けやすい紙を苗と共に仕込んでいくと説明を受けました。なるほど、すばらしいアイディアですね。
新庄市のおいしいファームの石井さんによれば、無農薬・有機栽培米の歩留まりは農薬・肥料を使う田んぼの半分になります。実際、よその圃場の稲の育ち具合はふさふさでした。でも、安心・安全にこだわって、信念に基づいて米作りをなさっておられます。
新庄盆地には昭和時代に開拓された昭和地区があります。計画して開発されただけあって近畿地方の田んぼの区画よりもずっと広く、どこも長方形にきれいに並びあっていました。延々と真っ直ぐに続く農道。尾花沢から北上するときには最上川にも出くわして感激しました。
天童市の森谷果樹園では、さくらんぼでおなかがいっぱいになるというまたとない経験! しかも、2L級の薫り高いさくらんぼを。
天童はなぜ、さくらんぼの産地となったのでしょう? 山形県の地形を見てみると、山形盆地の西側に、標高1900m台の月山があります。この山が、冬季に日本海からの冷気を遮ることで積雪量が30㎝と少なく、東根市、寒河江市、天童市などが、さくらんぼ産地となったそうです。ちなみに、北部の新庄市から村上市辺りまでは積雪2m以上とのこと。
どこに伺っても生産者のみなさんはファミリーで歓迎してくださいました。おばあちゃん朝採りの無農薬アスパラ、おかあさんの山菜たっぷり山形料理、次世代の後継者たち。そして、生産者同士も深くつながっておられるようです。
ご先祖さんを尊敬して誇り高く、経験値を活かしながら、さらにまた新しい挑戦を続けていかれることでしょう。
どうぞ大きな天災が起こりませんように。みなさまどうぞお元気で、作物も順調に育つようにと願います。どうもありがとうございました。これからも、おいしい農作物をたっぷりいただいてまいります。
(奈良会員 西塔京子)
森谷さんを囲んで
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