「よつばの学校」公開講座・佐藤弘さん講演会を開催(2017/5/28 大阪梅田)

大切なのは家族への愛
5月28日、よつばの学校公開講座『佐藤弘さん講演会』が開催され、会員さん77名と一緒に参加しました。佐藤さんは、西日本新聞社の編集委員で『食卓の向こう側』シリーズを企画し、食べものの大切さを伝え続けてこられた方です。講演は、助産師さんからの悲しく辛い出産にまつわる女性の話で始まり、食べものが体をつくり、いのちを育むのだと問題提起されました。
10年前の学生の食生活を調査した結果(コンビニ弁当やテイクアウトのお惣菜と外食が中心)と現在の学生(ペットボトルのお茶やおやつが食事代わり)を比較し、食の乱れがさらに進んでいる現状を知らされました。コンビニ弁当で育った学生が親になり、朝食にカップラーメンを望む子どもに、我が子の健康より手軽であることを喜び一緒に食べる姿に危機感を訴え、このままだと健康な子どもが育たず、産まれなくなり、いずれ日本は崩壊するだろうと話されました。
なぜこのような食生活なのか? お金が無いわけではない。なぜなら、ペットボトルのお茶(4人家族10年間で200万円)とコンビニのおにぎりより、ご飯(1杯30円)と味噌汁と納豆の方が1食100円で安価なのだから。作る能力と愛情がないことが問題なのだと……。
最後に病気で余命宣告された母に、自分で何でもできるようにと、料理、洗濯などを教えてもらった5歳の子どもが、父のために作る夕食が映され、涙が止まりませんでした。
愛情を持って食卓を囲むことが、健康への第一歩、そして、日本の未来にとっても一番大切なことなのだと改めて感じた講演会でした。
(よつば農産 上山)
『今週のお知らせ』2017年260号より

- 前の記事へ
- 次の記事へ