深刻化する農薬の人体汚染と
市民の取り組み
農薬取締法が改正され、2018年12月1日から施行されました。この改正で農薬の再評価制度が導入され、2021年10月から始まりました。従来は3年ごとに再承認されていましたが、形式的なものでした。これからは15年ごとに安全性が再評価されることになったのです。やっと日本も世界の趨勢に追いついたといえます。
最初に再評価されているのは、使用量が多いネオニコチノイド系殺虫剤と除草剤のグリホサートです。この制度の目的は、農薬の安全審査の充実ですが、審査する人を見ていると、企業よりの人が多く、本当に正確に評価されるのか懸念されます。
グリホサートもネオニコチノイドも、世界中で、ずば抜けて多く使用されている農薬です。作物だけでなく、公園、ゴルフ場、河川敷、校庭、家庭など、さまざまなところで散布されており、発がん性や神経毒性など、さまざまな毒性が明らかであり、人体汚染が深刻化しています。
農薬で特に懸念されているのが、子どもたちへの影響です。国による規制が期待できないなか、食品から摂取する農薬を減らすとともに、体内に取り込んで蓄積している農薬を減らす取り組みが進んでいます。とくに広がっているのが、学校給食の有機化を目指した動きです。
(次回へ続く)
Copyright © 関西よつ葉連絡会 2005 All Rights Reserved.