味覚に関わる添加物が
多く使われています
パンデミックによって自宅で食事をする機会が増え、スーパーなどで加工食品が良く売れています。それを反映して相変わらず、大量の食品添加物がつくられ消費されています。『食品化学新聞』(2022年1月13日)に、添加物に加えて、類似の働きをする素材も合わせた、2021年の需要量が発表されました。それによると全体の需要量は推定約326万トンに達し、これは国民一人当たり約27kg に当たります。この量をすべて消費者が摂取したと計算すると、一生(80年)で3トン強に達し、実に1トントラック3台分を摂取することになります。
添加物や類似の素材でもっとも多く作られているのが甘味料で、実に全体の60%強に達します。甘味料のなかで多いのが異性化糖ですが、安全性で問題がある合成甘味料もかなり多いのです。製品として特に多いのが、スーパーやコンビニ、自販機でよく売れている飲料や、子どもが好きなお菓子だと思います。
それに比べて、需要が落ち込んだのが調味料(アミノ酸等)と表記される、調味料です。外食産業の低迷が続いていることが原因です。それでも全体の10%強を占め、甘味料と合わせて70%強に達し、相変らず味覚にかかわる添加物が多いのです。
その他の添加物の需要先を見てみると、この間大きく増えたのが品質改良剤で、このなかで圧倒的に多くを占めるのが加工でん粉です。これはでん粉という名前がついていますが、化学合成添加物です。粘り気のある食品が好まれているからでしょうか。いずれにしろ、素材そのものの味が失われ、人工的な味と粘り気で作られた食品が多いことが分かります。
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