産直の野菜、果物、お肉などを宅配する「よつ葉ホームデリバリー」-
お届けするのは作る人の想いと、信頼できる食品です

よつ葉のインターネット注文︎
関西よつ葉連絡会

2021年『Life』370号 昆虫食を考える

昆虫食を考える



世界的に、昆虫食へ向けた動きが加速しています。2013年に国連食糧農業機関(FAO)が「昆虫食が世界の環境問題と食料問題を解決する」とする報告書を発表したのがきっかけです。昆虫食への先陣を切り、EUが本格的に昆虫食の推進に向けて動き出しました。この6月に最初に承認されたのが、乾燥ミールワームです。この昆虫は、日本でも小鳥や魚のえさとして用いられてきました。EUでは、その他にも11件の承認申請が出されています。

日本では、無印良品でおなじみの良品計画が、昨年5月にコオロギせんべいを製造販売して話題になりました。原料のフタホシコオロギは、徳島大学の三戸太郎准教授と同大学発ベンチャーのグリラスが共同開発したものです。同准教授らはさらにゲノム編集技術を用いて、コオロギの脱皮ホルモンを制御し、過剰脱皮を促し巨大化させようとしています。

もともと昆虫食は昔から地域の食文化として根づいてきました。その代表がイナゴの佃煮やハチノコの甘露煮です。たんぱく源が乏しい地域で、その補給の意味を込めて、受け継がれてきたものです。しかし、EUや良品計画などが取り組む昆虫食は、それらとは異なるものです。食料生産の柱の一つとする国策であり、製造する主体は大企業で、事業として積極的に進めるもので、将来的には、遺伝子操作された昆虫食が想定されています。このような昆虫の食べ方を人間は経験してきませんでした。懸念されるのが食の安全性であり、量産化した昆虫が逃げ出した際の生態系への影響です。

天笠啓祐さん:
環境・食品ジャーナリスト。市民バイオテクノロジー情報室代表。
「遺伝子組み換え食品いらない! キャンペーン」代表

Copyright © 関西よつ葉連絡会 2005 All Rights Reserved.

SSL GlobalSign Site Seal