よつばつうしん
2016年7月号(No.064)
うまい話まずい話	やさい村	河合左千夫
(その19)日本列島は断層でできている


 直下型地震というと私たち関西の人間は阪神淡路大震災を経験しています。
 地震の後、配達で神戸に行くと、際立って大きな被害の出ている地域がありました。須磨区から始まって長田区、兵庫区、灘区、東灘区へと六甲山系に沿って帯のように続き、さらに芦屋、西宮、宝塚へと延びていました。ああ、ここに活断層があるんだとわかりました。
 世界で一番高い山々がそびえるヒマラヤ山脈は、インド大陸とユーラシア大陸がぶつかった時に大陸棚が押しあげられ、せりあがってできたのだそうです。にわかには信じられないような話ですが、高い山の頂上の方から貝の化石が見つかり、かつてはそのあたりが海の底だったことがわかります。この前、ネパールで大きな地震がありましたが、あのあたりが2つの大陸の境目にあたり、断層があってそれが動いたようです。
 日本列島もそうです。東の方から太平洋プレートが迫ってきてユーラシア大陸の大陸棚がたわんで盛りあがり、さらに地層が裂けて隆起して東日本ができました。だから東日本は南北に立っています。一方、南の方からフィリピン海プレートが押し寄せてきてできたのが西日本です。西日本は東西に横たわっています。東日本と西日本の折れ曲がった所が糸井川静岡構造線で断層が日本列島を貫いています。ここに浜岡原発があります。
 東日本も西日本も背骨のように山脈や山地が走っていますが、いずれも断層によってできたもので、六甲山系に沿って活断層があるように、日本中のあらゆる所に山の裾には活断層があります。富士山や大山など噴火によってできた独立した山はほんの一握りしかありません。
 この前の東北大地震は太平洋プレートと大陸プレートの境目が震源になり、今後心配されている東南海地震はフィリピン海プレートとの境目で、どちらも津波を伴います。
 一方、今回の熊本地震は、九州から四国を通って静岡へと連なる中央構造線と呼ばれる断層帯の一部が動いた直下型です。ここには川内原発と伊方原発があります。熊本にも原発計画があったのを、くまもと有機の会の人たちなどが反対して押し返したそうで、作られなくてよかったと胸をなでおろしています。
 でも、こういう成り立ちの列島だからこそ、自然が豊かで季節がはっきりしていておいしいものに恵まれているのも、もうひとつの真実です。


沖縄たより
 基地の島からF
人間性の回復
伊豆味果樹生産組合  上原 幸安  


5月15日は沖縄の本土復帰から44年。この節目に、よかった面、変わらないこと、悪化したこと等々自分なりに整理してお伝えしようと考えていました。
 ところが…沖縄本島中部に住む20歳の会社員の女性が行方不明になっていた事件で、5月19日に元米海兵隊員で米軍嘉手納基地に勤める男が死体遺棄の容疑で警察に逮捕され、女性は遺体で見つかりました。さらに、5月31日には、米空軍嘉手納基地内に勤務する同じく米軍属の男ら4人が覚せい剤取締法違反などの疑いで逮捕されたことがわかりました。
 ことし5月号への寄稿で、3月に那覇市内のホテルで起きた米海軍兵による女性暴行事件に対する県民の怒りをお伝えしたばかりです。
 そのわずか2カ月後に相次いだ米軍がらみの事件と復帰44年をどう整理すればいいのか、ため息が出てしまいました。
 3月の女性暴行事件の直後、在沖縄米四軍調整官は「良き隣人・良き市民であるため、できるかぎりのことをする」と約束しました。
 しかし最近、合わせ鏡で、この言葉の裏側を見ているような報道に接しました。在沖縄米海兵隊が新任兵士を対象に行う研修で、米犯罪に対する沖縄の世論について「論理的というより感情的」「二重基準」「責任転嫁」などと教えているそうです。また、米国内の軍人へのインタビューで「沖縄では何をしても裁かれないことを知っている。だってパスポートを持って入るのではないから」と語ったというのです。


嘉手納基地から物資や人を
沖縄外に移動する飛行機

占領意識と日米地位協定に守られているという意識が犯罪を助長しているのは間違いありません。米軍関係の事件が起きるたびにお題目のように発せられる「綱紀粛正」―。
 復帰運動をリードした屋良朝苗さんは、復帰についての思いを語りました。「簡単明瞭に言いますと、人間性の回復≠願望しているのです。極めて当然の願望であり要求です」。 
 日本側の捜査・司法権を制限する日米地位協定の改定は勿論だが、やはり、人間性回復の抜本策は、基地の集中の是正、撤去以外には思い当たりません。




編集委員からの一言


 全国の生産者、会員のみなさん、そしてよつ葉の仲間たちから預かった義援金を届け、芋の苗を植える手伝いをするために、仲間と被災した熊本の生産者を訪ねました。
 ずいぶんと不義理をしていたせいか、久しぶりに顔を合わす人が多かったのですが、「何もできませんが何かできることがあれば何でも言ってください」という、まるで日本語になっていない挨拶を繰り返しながら、懐かしい笑顔に再会する機会となりました。しかし、笑顔とはうらはらに現地の状況は想像していたよりもずっと厳しく、案内してもらった益城町では、倒壊した家屋が連なり、傾斜して自宅に入ることができず近くの農家の納屋にテントを張って寝ている家族や、つい先日まで車中泊を続けていた人など、被災地の大変な日常が目の前にありました。これから一日も早い復興を祈るばかりです。
 しかし、それにしても「くまもと有機の会」の事務所の敷地内を走る活断層に連なる方角には川内原発があるという話を聞いたときには、思わずあの福島の悲惨な光景が思い出され、改めて「原発廃止」の大切さを思いつつ帰路に着きました。

(関西よつ葉連絡会・田中昭彦)

 

INFORMATION
7/2(土)〜
●映画『厨房男子』
料理は全部、ぼくに任せて
シネ・ヌーヴォ 06-6582-1416
http://www.cinenouveau.com/
7/9(土) 13:30〜16:30
●原発事故被害者の救済を求める全国運動★関西集会
特別報告「チェルノブイリ法」など
会場:阿倍野市民学習センター講堂
連絡先:03-6909-5983(FoE Japan)
7/10(日) 14:00〜16:00

●「よつばの学校」公開講座
食べ物で身体を整える

場所:ハービスプラザ5F会議室
講師:郷田美紀子さん(漢方薬剤師)
お問い合わせ:072-630-5610

7/20(水) 10:00〜13:00
●第219回 住まいの勉強室
『夏の薬膳…食べて元気・食べてキレイ』
場所:いのうえキッチン
解説:中谷美穂さん(養生料理教室いちか)
予約連絡先:072-671-2284(井上)7/17締切

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