よつばつうしん
2016年1月号(No.058)
うまい話まずい話	やさい村	河合左千夫
(その13)原発の電気は使いません 関電不買運動のススメ

今年の4月から家庭用の電気も自由化されます。先日、カミさんと話し合ってわが家は大阪ガスの電気に切り換えることに決めました。関電の電気、原発の電気は使いたくありません。
 大阪ガスと関電は、かつてはガスと電気ですみ分けてきたのですが、近年関電が「オール電化」を広めることで大阪ガスの領域を侵してきました。原子力発電というのは発電量を調整するのがむずかしくて、止めればゼロ、動かせば100万kWで中間がありません。そもそも何百万kWの熱が発生するのを大量の水で冷やしに冷やして何とか100万kWに抑えています。それらの熱は海水を温め、海の温暖化をすすめます。原発を動かすことで夜間に大量の電気が余りますから、これらを安く売ってオール電化をすすめました。風が吹けば桶屋がもうかるのたとえではないですが、原発が動けば大阪ガスが損をするという構図でした。
 かつて森永不買運動と言うのがありました。森永の赤ちゃん用の粉ミルクにヒ素が含まれていてたくさんの赤ちゃんがヒ素中毒にさせられました。森永ヒ素ミルク中毒事件です。連絡会の代表の中川さんの妹さん(1955年生まれ)も被害者のひとりです。ヒ素というと和歌山の毒カレー事件に使われた毒物です。森永の粉ミルクにヒ素が含まれていたことで被害が出たというのに、森永はなかなか因果関係を認めず、損害賠償をしようとしませんでした。そこで被害者の会が森永不買運動を呼びかけました。ぼくが学生の頃です。事件がおこってから15年以上も経っていました。
 当時のぼくは公害問題にとりくんでいましたから、僕の周りも含めみんな当たり前のように森永不買でした。この頃から辛党でしたからもともとチョコレートやお菓子は滅多に食べませんでしたが、パチンコの景品でうっかりもらって帰った時には周りからさんざん白い眼で見られました。うちのカミさんはもっと徹底していて、当時日本にやってきたマクドナルドが森永牛乳を採用しているということで、マクドナルドのハンバーガーも不買で、現在に至るも食べていません。それどころか、子どもたちにも絶対食べさせませんでした。この不買運動が森永を動かして、被害者の補償に応じさせました。
 今度は関電不買運動です。ようやく私たちも原発立地の人々に連帯できます。


沖縄たより
 基地の島から@
「命どぅ宝(ぬちどぅたから)」
伊豆味果樹生産組合  上原 幸安
【プロフィール】
1954年、沖縄県国頭郡本部町生まれ。7年前に会社勤めを早期退職し、妻と藍染め喫茶店を開店。現在、伊豆味果樹生産組合長。


昨年6月、沖縄県の最後の官選県知事、島田叡氏の足跡を偲ぶ顕彰碑が那覇市の奥武山公園に建立された。最近沖縄では島田氏に関する報道や出版などが相次ぎ、改めて評価されている。私は戦後の54年生まれで、父母や兄たちから国内で唯一の地上戦が展開され、20万人が犠牲になった凄惨な戦争体験を聞いて育った。今回の寄稿に際し、先ず島田氏の最期が浮かんだ。
 兵庫県出身の島田氏は米軍上陸間近の沖縄県知事就任を打診され、「私が行かなかったら誰かが行かなければならんでしょ。私が行きます」と即断して死を覚悟で単身着任した。氏は県民の食料確保や本土への疎開に奔走し、最終局面では県庁を本島南部の壕に移して奮闘した。しかし米軍の猛攻撃の前についに県庁を解散、玉砕に走る職員や住民に「必ず生き抜いて戦後の沖縄の復興に尽くすように」と言い残して消息を絶った。
 「とにかく生きろ」の島田氏の遺言は、沖縄古来の「命どぅ宝(命こそ宝)」の戒めと共鳴するように県民の心に深く刻まれた。皮肉にもこの警句の対極ともいえる殺し合いのための軍事基地が戦後70年を経た今も沖縄に重くのしかかっている。国土面積の0.6%の沖縄に在日米軍専用施設の73・8%が集中している。さらに新たな基地を造るのは人権問題だという悲痛な叫びが米軍普天間基地の辺野古移設反対運動である。衆議院議員選挙や県知事選挙など、2015年に辺野古基地の建設を争点に争われたすべての選挙で反対の立場が支持された。


島守の塔

基地建設のための海面埋め立てをめぐる国と県の争いは異例の法廷闘争に持ち込まれた。福岡高裁那覇支部で開かれた初回口頭弁論で翁長知事は「日本には地方自治や民主主義は存在するのでしょうか」と訴えた。

沖縄本島南部の平和祈念公園には、県庁職員の慰霊碑「島守の塔」に寄り添うように島田知事の「終焉の地の碑」が建っている。基地負担は限界だという大多数の沖縄県民の声を無視した新基地の建設は島田氏の目にどう映っているのだろうか。多くの県民の命を救い後世を託して消えた最後の官選知事の碑に深く頭を垂れた。



編集委員からの一言


 2015年はTPP、安全保障、沖縄の基地問題、原発の再稼働など生活に関わる問題が大きく動いた年でした。中でも昨年末に神田浩史さんのTPPの講演会で特に印象に残ったことがあります。TPPにより関税が撤廃されれば食糧の輸入が増え、食糧自給率は下がり、日本の農業の衰退は容易に想像できます。しかし、その時世界のどこかで食糧を買うことができないという事態が起きることまで私たちは想像しているでしょうか。
 今でも経済力のある日本が金に物を言わせて食糧を買えば、今まで買っていた国は買えず、連鎖的に最も経済力ない本当に必要な国はどこからも買えずに飢餓に苦しんでいます。日本のように農業に適した肥沃な土地がある国で食糧を輸入することは、世界で飢餓に苦しむ10億人の食糧を奪うことにもつながります。
 政治家はTPPの情報を公開もせずに、良いことばかりしか言いません。一人ひとりが想像力を膨らませて行動することが大切だと痛感しました。通信を通して少しでもいろいろな事をお伝えできればと思います。

(パラダイス&ランチ・高木俊太郎)


 

INFORMATION
1/16(土)〜
●映画『TERAYAMA FILMS』
寺山修司生誕80年記念

シネ・ヌーヴォ 06-6582-1416
http://www.cinenouveau.com/ 
1/17(日) 13:30〜15:30
●第213回 住まいの勉強室
 『住宅取得の新事実』
場所:貸教室の予定(松坂屋の南東)
講師:橘 諄欣さん(ファイナンシャルプランナー)
予約連絡先:072-671-2284(井上)
締切:1/13


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