よつばつうしん
2015年2月号(No.047)
うまい話まずい話	やさい村	河合左千夫
第2回:正月の雪、三田・関ヶ原・豊橋

三田で暮らす孫たちが、豊橋のひいおばあちゃんの所へ来てくれることになって、正月に4世代がそろって1つの鍋を囲めると思っていた楽しみが、折からの雪によってつぶされてしまいました。港区の我が家が狭いため、日頃は孫たちが訪ねて来てくれることがないので、その分まで含めて絶好の機会と期待をふくらませていただけに残念でなりません。
 今回の雪は三田から豊橋まで中国道、名神の沿線をすべて雪でおおいました。豊橋で雪が降るのはとても珍しいことです。もちろん、いつも大雪に見舞われる関ヶ原界隈は、いち早くチェーン規制がしかれ、孫たちの豊橋行きを阻みました。
 日本で雪というと、北海道や新潟を思い浮かべるでしょうが、伊吹山とその裾野に広がる関ヶ原は有数の豪雪地帯で、降雪か積雪かの日本記録を持っています。若狭湾から伊勢湾にかけて日本列島はくびれて、一番細くなっています。しかもこのあたりには1000mを超えるような高い山はなく、それどころか中央部にデンと琵琶湖がすわっていますから、風も雲も水面の上を自由に吹き渡っていきます。そして初めて伊吹山という高い山につきあたってたくさんの雪を降らせます。今回のように風が強いと関ヶ原も超えて大垣や名古屋、さらに豊橋まで雪雲が届きます。
 そして、若狭湾には今でこそ運転を停止していますが、たくさんの原発が並んでいます。もし、そのうちのどれかひとつでも福島並みの事故を起こせば、各地に降り積もる雪とともに大量の放射性物質が降りそそぐことになるでしょう。日本で一番の風の通り道の一番の風上に日本で一番たくさんの原発が並んでいます。
 1月7日がよつ葉の仕事始めで、出社して机の上のドコモのフォトパネルを開くと三田の孫たちが満面の笑顔で雪遊びしているところが、写メールで3枚届いていました。孫たちにとっては、はるばる豊橋までいくよりはずっと楽しい正月になったようです。


水俣たより
 「公害の原点」水俣からA
問題山積み 川内原発再稼働
企業組合エコネットみなまた 永野隆文

水俣から40`の所にある川内原発、3月にも再稼働が現実のものになるかもしれません。しかし「問題山積み」の中での強行であることを知ってもらいたいと思います。「過酷事故対策(フィルター付ベントや免震重要棟の設置がない)、地震対策(現時点では最大級規模の地震を基準にすることこそ合理性があると専門家も指摘しているのに九電は独自解釈)、火山(川内原発周辺における「火山噴火」の危険性)、地元同意(地元の範囲をどう見るか)、太陽光発電などの再生可能エネルギー受付中断、使用済み核燃料・高レベル放射性廃棄物問題(対策はあいまいなまま)」と多岐にわたりますが、もう一つ避難問題があります。
 水俣では、避難計画策定が自治体や国の役割とされていることから、水俣市など行政に対して、さまざまなアクションを起こしてきました。でも、避難対策を講じなければならないエネルギーって必要? 事故が起きることを想定しながら、私たちは「豊かで便利な」生活を続けるの? 事業者としての電力会社の責任は何処に? 疑問も次々に浮かびます。
 水俣病事件は公式確認から間もなく59年。水銀ヘドロ埋立地はいくつもの課題を抱えたままです。重症認定患者を含んだ被害者は8万人近い数にのぼり、なお、800人が認定申請中、裁判を続けている胎児性・小児性世代の人たちもいます。補償問題も未解決です。
 ここまで長引いているのは、加害企業と国や熊本県が、被害発生当時、適切な処置を取らず、その後の対策を放置し、それぞれの責任をはたしていないからです。豊かな暮らし、大量生産・消費・廃棄の暮らしを選択した中で起きた水俣病なので、私たちの側にも「責任」があります。この構図は、福島原発事故と、再稼働をきっかけに新たに始まる原子力社会を見ているかのようです。
 「廃棄物がたまる一方の暮らしを続けてはいけない」、これは水俣病の教訓の一つです。「核廃棄物がたまる一方の原発は絶対に動かしてはならない」、再稼働に対して、反対の意思表示を続けます。



編集委員からの一言


 先日、趣味のトレイルランニングで北摂の山々を走っていた時、野生の鹿に遭遇しました。冬の山は人の気配も無く、静かで刺すような冷たい空気に包まれています。突然現れた鹿に驚きながらも、立ち止まりじっと見つめ合っていると鹿はさっさと何処かへと去ってしまいました。人よりも野生の動物に出会えたことにとても嬉しくなり、足取りは軽くなりました。
 山々を走れることは自然の中に生かされていると実感する瞬間でもあります。そして自分を見つめ直す機会を与えてくれます。しかし、そんな北摂の山の中でも新名神高速道路の建設のために切り開かれ、自然が失われています。昨年の秋のよつ葉交流会でも、リニア新幹線の建設による環境への影響を心配する声がありました。高速道路、リニア、一見便利に見えるものでも、失われるものは小さくありません。
 山も海も、自然を通して私たちの食卓とつながっています。大きな視点で物事を考えられるようになっていかなければと思います。

(パラダイス&ランチ・高木俊太郎)


 

INFORMATION

2/14(土)〜
●映画『リトル・フォレスト 冬/春』
生きるために食べる。食べるためにつくる。
「夏/秋」編に続く2部作の続編
全国松竹系映画館で上映 

2/22(日) 13:30〜15:30
●第202回 住まいの勉強室
『有機みそ作り実習』
場所:高槻市立総合市民交流センター
指導:伊藤容子
予約連絡先:072-671-2284(井上)
〆切:2/13




2/21(土)〜
●映画“ホロコースト”3部作
クロード・ランズマン監督の
傑作ドキュメンタリー連続上映
シネ・ヌーヴォ 06-6582-1416
http://www.cinenouveau.com/ 

3/7(土) 13:30〜 円山音楽堂
●バイバイ原発3・7きょうと
3/8(日) 12:40〜
扇町公園

●さよなら原発 関西アクション
(10:00〜特別企画あり 前売券500円)
お問い合わせ:072-843-1904



 

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