よつばつうしん
2014年3月号(NO.036)


煖エ徳治商店・煖エ英雄
被災地の現実に目を向けてください

被災地外で最近よく言われているそうです。「聞きたくない・見たくない・思い出したくない・考えたくない」と。でも被災地で暮らしていくためには、苦しくても現実を見て考えて行かなければ生きていけないのです。当地の病院で増えている鬱か引きこもるか自分で死を選ぶことになり、それだけ大きな出来事でした。3年経ってもさら地だらけ、放射能低線量被曝からの避難14万人も含めて震災で家がない人は27万人、今年度末でいまだ7%の公営住宅しか完成しません。
 自分だけ、お金だけ、今だけ良ければいい、そんな風潮が被災地で増えてきたように感じます。関連死も含めて2万1000人が犠牲になり当然親子や家族、親戚や友人が亡くなっている、かかわりやその時間も一瞬で目の前から消えた、それは恐ろしいことです。原発事故も含めて、世間から忘れ去られることで被災者の嘆きや喪失、無力感はどんどん胸の奥に沈みこまざるを得ず、被災者同士でさえも関わりがうまくいかず孤立を深めている人も大勢います。……皆さん、ぜひこの現実に目を向け、耳を傾けてください。放射能で全て汚染されたからと決め付けて、信頼できる筋の測定結果にまで漠とした不信感で拒否される気持ちも理解できますが、自分を守るにはもっと学び知った後で恐れてください。合成添加物、遺伝子組み換え、農薬、化学薬品なども同じです。被災地では心の奥深く傷ついている現実があるのです。
 注文用紙に書く1パックの支援も心から感謝しています。でもお願いです。1パックの食べものの裏にどんな人たちがどんなふうに特に震災後生き抜いてきたかを考えてほしいんです。支援してるのに!と言われそうです。確かに重々承知しています。マスコミでも出さない情報もたくさん集めて、あの震災は何を教えてきたんだろうと考えてください。そして被災地の生産者も含めて皆さんの食卓を支えている、しかも本当に心ある生産者の生産物を味わうだけでなく、そのものが持つメッセージを聞き取ってほしいんです。
 食が深い意味を持っていることを私は確信しています。そんな掛け替えのない関係は、生産者の思いも含めて孫子に残したい関係だな〜って……そんなことに思いを致す皆さんが一人でも増え交流できることで、私たちも元気になれる不思議な方程式がこの被災地で見つかっています。震災は何を語っているのか、もう一度耳を傾けて見ませんか。本当に大切なのは何かを。私どもが頑張れるのは皆さんと共にあるから、元気と笑顔を添えてありがとう。



二本松たより
 連載:福島の百姓からB
出荷停止のなかブログで発信を開始
里山ガーデンファーム「二本松農園」 齊藤登

2011年3月11日の震災後、ガソリン不足によりスタッフは農園に通勤できず、また、電気も5日間ほど止まったままとなった。
 二本松農園は、きゅうりを主に栽培していたため、この時期は、5月から出荷が始まるハウスキュウリのための苗を育てている時期だった。電熱で育苗するところ停電のため、それができず、急きょ大きな鍋を近所から譲ってもらい、水を入れ、薪でお湯にし、ハウス内にビニールパイプを敷設、エンジンポンプで鍋のお湯を配湯して、何とか育苗した。
 3月20日頃には、葉物を中心に、福島県内の野菜が放射能により次々と「出荷停止」になっていく。二本松農園でも4月頃を出荷目標に、露地に40aのほうれん草を栽培していたが、それもすべて出荷停止。ようやく芽が出て育ってきたほうれん草を、バックホウで削り取り、畑の脇に掘った穴に埋めた。このほうれん草を販売して、春のスタッフの給料にしようと思っていたので、目の前が真っ暗となった。
 


農園の様子(2011・3・19)

今でこそ、東京電力からの損害賠償はスムーズに支払われるようになったが、震災直後は、支払われるまで半年もかかる状況で、農産物の出荷停止は、すぐに、農家の経営をおびやかしていった。「いったいこの先どうなるのだろう。もう福島県では農業はできないのだろうか」。毎日、こんな事を考えていた。この頃、福島県内では、農業者の自殺が発生し始めていた。いくらがんばって栽培しても、「土」自体が汚染されたのではどうしようもない。種を植えても「これが育ったとしても、果たして売れるのか?」と思いながら農作業をすることぐらい辛い事はない。

このような危機的状況を、3月20日頃からインターネットのブログを通じて、私は、発信していった。「福島の農業の現場で起きている事を発信したい。知って欲しい」という気持ちで行っていたが、これに対して思いもかけず、大きな反響が起きていく。

(次号につづく)



編集委員からの一言


 よつ葉に入社して1年と少し経ちました。ホームページ担当の山田です。よろしくお願いします。
 今、よつ葉ビルの屋上で、そら豆・きぬさや・いちごなどの苗を植えています。去年の夏にはトマトやなすび、きゅうりなどを育てましたが、たくさんおいしい野菜が収穫できました。だからこの冬もすごく期待していたのですが、実は秋に植えた白菜やキャベツは元気に育ってくれませんでした。欲張ってプランターに2株ずつ植えたので窮屈だったことと天候不順が原因だろうということです。白菜とキャベツには悪いことをしました。
 大人になってから、ほとんど土に触れることのない生活をしてきた私なので、ミニトマトを育ててもすぐに枯らしてしまうし、苦手な虫を見つけるとすぐ逃げてしまいますが、事務局のみんなで野菜を育てるのが楽しみになってきたこの頃です。ぜひ2人の娘にも、この楽しさを伝えていけたらいいなと思っています。

(事務局・山田まゆみ)


 

INFORMATION

移動動物園の2014年度予約受付を開始しました
「こどもどうぶつえん」の紹介パンフレット&DVD入手ご希望の方は、下記までご連絡ください

問い合わせ:
能勢農場・こどもどうぶつえん事業部
072-734-2132
http://www.kita-osaka.co.jp/~zoo

3/16(日) 13:20〜 
●「世界が食べられなくなる日」
 上映会&河田昌東さん講演会

 場所:高槻市総合市民交流センター
     視聴覚室5階
 問い合わせ:北摂・高槻生協
     (072-688-4878)

3/10(月) 10:30〜
●発酵食品クッキング
【もっと麹を使いませんか】

場所:いのうえキッチン
(イノウエ建築工房内)
指導:竹村亨子さん(いんやん倶楽部)
問い合わせ:072-671-2284(井上)



3/29(土) 15:00〜
●講演「どうなる減反政策 篠原さんに聞く」
講師:篠原孝さん (衆議院議員)
場所:ホテル阪急エキスポパーク
問い合わせ:よつば農産(0771-27-7500)

 

 

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