よつばつうしん
2011年10月号(NO.007)

「自然エネルギー100%プロジェクト」募金にご協力を!
関西よつ葉連絡会

 100万筆を越えた署名提出(詳しくは山戸孝さんの連載をお読みください)の報告といっしょに、祝島から届いた「上関原発に反対し続ける祝島島民の闘いと未来への展望」を転載します。原発建設計画に反対する祝島では、自然エネルギー100%を目指したエネルギーシフトを自ら実現するため「1% for 祝島」という寄付プロジェクトを開始し、幅広く支援を募っています。(一部省略しています。編集部)


 上関原発予定地から海を隔てて約4キロの距離にある祝島は、ハート型をした周囲12キロ、農業漁業での生活を中心とする人口5百人弱の瀬戸内海に浮かぶ小さな離島です。
 原発計画が浮上して既に29年が経過しようとしていますが、島に住む約9割の住民は当初より一貫して反対しており、様々な形での取り組みを続けています。
 まず、対岸の予定地内の土地の共有化をはかり、現在でも原発予定地は狭く虫食いの状態に陥っており、建設用地内にさえ反対派の土地と大きなログハウスが存在しています。また総額約10億8千万円の漁業補償金を拒否し続けている漁民達がいるように、祝島島民の原発反対の闘いは『島』というひとつの地域を確保している力と、住民の固いまとまりをもって続いています。
 なぜ離島とはいえ、一つの地域がほぼまとまって反対するようになったのかというと、まず、第一に原発予定地が島の集落の正面にあり、自然そのものの景観に囲まれていた今までの生活が一変することを強要される憤りがあります。第二に出稼ぎに出て原発内での被曝労働を経験した人や、広島原爆の被爆者・家族が島にはかなりいて、原発=放射能への嫌悪感が強いこと。第三に予定地周辺海域が島の主力産業である漁業にとって、重要な漁湯であり、獲れた魚は広島方面の市場に出していることや遊漁船業へのお客も広島方面が多く、顧客から核施設への嫌悪感が強く伝わってきたこと。第四に離島という条件の下、事故といういざという時の「避難方法」への不安を持ちながら、どこからも真摯な回答がなされなかったこと等々があげられます。
 そして、妥協することなく長期にわたり、非暴力抵抗行動が続いているのは、最初に中国電力や1割の「推進派」となった当時の島の「有力者」たちが9割もの一般住民を裏切ってすでに手を組んでいたことへの怒りがあり、原発計画浮上から現在まで、中国電力の「金で人を買い上げる」やり方、「金のためには心まで売り払う」推進派の現状を心底から体感してきたからに外なりません。
 祝島島民の会(旧:愛郷一心会)は、当初の2〜3年は生活の全てを反対運動に集中してきましたが、その後この運動は長期にわたると確認した時点で、闘いの縦続のためには、まず会員の生活を確保し精神的にも余裕を持つためにもそれぞれの仕事を優先させる。その上で自分たちのできるだけ(限り)の範囲で反対運動に取り組むという方向に転じました。「原発をつぶしても、自分たちのふるさとも生活もつぶれた」という事になったら、余りにも悔しいからです。
 そのため、現実の原発計画への直接の行動とともに、原発(の金)に頼らない島おこしへの取り組みを開始し、農水産物の加工販売や都市住民との交流を重ねるとともに、原発問題でいったん途絶えた千数百年の歴史を持ち海を渡る祭として島民の誇りとしてきた『神舞』の復活、島の独特の石の文化である、集落の石積みの壁『練り塀』や『平さんの石垣の棚田』等の文化史跡の発掘と保存等への取り組みが対外的にも注目を浴び、来島者も増えてきています。
 また僻地・離島に特有の過疎高齢化の波は祝島にも例外なく押し寄せ、農業漁業の担い手不足として深刻化を増していますが、一方ではUターン者によるブタの放牧による『循環型農業』の実践、島の生態系を破壊するような外来動植物をむやみに持ち込まない自治会としての『生態系保全規則』の制定等、新たな取り組みも進んできており、都会の若い人たちが「体験農業・漁業」として手伝いに訪れる動きも始まっています。
 このような、今までの様々な島での生産・文化活動の実践を踏まえ、更に島の元気さを発揮し、底力をつけていくため、エネルギーも含めて自立する島を目指したプロジェクトもスタートしています。
 まずは、『祝島自然エネルギー100%プロジェクト』を進めるために、一般社団法人『祝島千年の島づくり基金』をたちあげ、当面太陽光発電で祝島での必要な電力の確保をめざし、その他さまざまな持続可能な自然エネルギーの導入を図っていく計画です。また、島づくりをさらに一歩前に進めるために、フード・エコツーリズム・アートの各事業で新たな雇用や都市住民との協力強化を図るとともに、介護など島の生活上の問題を解決していくことを目指しています。
 これらの取り組みは、当初より困難を覚悟していましたが、3・11東日本大震災と福島第一原発事故の悲惨な状況そして収束の見えない原発事故という現実の過程で徐々に理解を得、各分野で検討が進められつつあります。また、数組ではありますが家族ぐるみでの「移住」もあり、高齢化の進む島での「お手伝い役」も出てきました。
 島民一人ひとりが主人公として、それぞれの特性を生かし、かつお互いに尊重しあいながら生きていく。だからこそ長年まとまって闘いは続けてこられたし、今後の島の展望も見つけ出していくことが出来るでしょう。(祝島島民の会)

「1% for 祝島」

 原発建設計画に反対する祝島では、自然エネルギー100%を目指したエネルギーシフトを自ら実現するため「1% for 祝島」という寄付プロジェクトを開始し、幅広く支援を募っています。
■一般社団法人 祝島千年の島づくり基金
 代表理事:山戸貞夫
 http://www.iwai100.jp/
 TEL:0820-66-2100
 FAX:020-4622-0620
 お問い合わせ:info@iwai100.jp
【寄付の振込先口座】
口座名義:祝島千年の島づくり基金
・郵便振替口座:01320-2-88277
・ゆうちょ銀行 店名:一三九 0088277


南部鉄器 及源鋳造<岩手から>

 この度のご支援に厚く御礼申し上げます。お陰さまで地震で曲がってしまったキューポラ(鉄を溶かす溶解炉)も6月末には修理も終わり、社員一同元気に働いております。
 3月11日の様子は脳裏に焼き付いております。キューポラも使えず、電気炉も使えない状態で、ショールームの柱は折れて、壁にひびが入り、商品は棚から落ちて転がりました。本当に途方にくれました。内陸の揺れに驚いていた私どもでしたが、沿岸部の悲惨な状況がわかるにつれて、沿岸のためにも内陸が泣いていてはいけない。自分たちの頑張りで岩手を盛り上げよう。と考えるようになり、社員にも再三にわたってそのことを話しています。
 今年の及源鋳造のスローガンは【南部鉄器を元気にする。そして岩手を元気にしましょう!】です。これが私たちに与えられた役割と思い、これからもがんばって行きたいと思っています。(及源鋳造株式会社 代表取締役 及川久仁子)


再び火が入ったキューポラ