よつばつうしん
2011年10月号(NO.007)


りんご作りにかける
新農業研究会

前列中央が外川さん

 30年前、安心、安全を届けるために親父たちが新農業研究会を立ち上げました。
 そして、よりよいりんご・米・野菜づくりを目指すために後継者で構成する土壌研究部会ができました。
 私は今年度から土壌研究部会の部会長になりました。土壌研究部会では、今まで親父たちが勘と経験でやってきた土作りに、土壌を分析して不足している養分を補い、おいしいりんご・米・野菜を収穫できるように努力しています。また、土壌研究部会では高品質なりんごを目指し、剪定や実選り(摘果)等、各自のりんご園での勉強会も行っています。
 就農して7年になりますが、りんご作りは自然との闘いの連続だと感じました。冬は雪害、春は霜害、今年の夏は雨が少なく果実の肥大が伸びず、9月に入ってからは台風が心配になります。だからこそ、それらを乗り越えての秋の収穫は最高に嬉しいものになります。
 そして、これからは、親父の後をしっかりと継げるように勉強し、新農業研究会のみんなや、土壌研究部会の仲間たちとともに切磋琢磨していきます。さらに上のレベルを目指し、よつ葉の会員のみなさんには「新農研のりんご、米、野菜は最高においしい」と言ってもらえるように頑張っていきたいです。(外川順春)


産地交流会を終えて
中西農園

前列中央が中西さん、前列右端が会田さん

 8月22日〜24日の3日間、北海道東部のオホーツク海側にある訓子府町の我が中西農園と会田農園に、よつ葉の会員の皆さん6名が訪れ、産地交流会が行なわれました。初めての経験でもあり、会員の皆さんからどういう意見が出るのかも楽しみにしていました。
 秋から冬にかけて、北海道でオホーツク地方とも呼ばれる私たちのところから、よつ葉の会員の皆さんにはじゃが芋・人参・玉ねぎなどを出荷しています。
 産地交流に来られた会員さんの声をお聞きし、今まで以上に買う側・食べる側の気持ちに応えられるように野菜づくりをしたいと心に思いました。けれど、雹がふったり、ゲリラ豪雨にあったり、台風に襲来されたりと、予定していた収穫量は減り、予想しない状況になってしまいました。こんな気象状況は全国的なのでしょうか? それが毎年繰り返されているような気がします。
 安心安全は当たり前、よりおいしく野菜を育てることを我が農園は大切にして行きたい。よつ葉に関わる「農民」は、理念・思想なども含め、消費される最後の最後にまで責任を持ち、会員さんから、支えられる一「農民」でありたい、と私は考えています。
 最後に、各産直センターの皆さん、配送や事務所の業務は大変な仕事とは思いますが、野菜の配達にプラスして、農家の心も配達をお願いしたいのです。もうすぐ、しばれる(凍てつく)オホーツクになりますが、温かい、野菜と心を届けます。(中西康二)


森下智裕(アグロス胡麻郷)

 田舎暮らしを志し、大阪から京都・日吉町へ移り住み13年余りです。田舎では農業をすることが一番自然な形かな、との思いでした。
 大阪では建築関係のごく普通のサラリーマン生活で、駅前や市街地に残る田んぼや畑を潰してマンションや商業ビルを建設するということもやっておりました。デザインに凝った、そして地価の高い場所柄においていかに高密度、高機能に使用できるかということを目指し、“お洒落で便利で夢のような生活が出来ますョ”といったことが謳い文句のものでした。しかし、10年余りやっている間、自分の中でしっくりこない部分が日毎に大きくなり、常に宙に浮いているようなフワフワしたものを感じるようになりました。暮らすとはどういうことか、文字通り地に足をつけた生活をしたいという思いでした。
 今、ここ日吉町胡麻では村いっぱいに拡がる稲穂が黄色く色づき始めてます。毎日草刈り機を動かす音が響きわたり、畦や道路際の草は整然と管理され美しい景観を作っています。村人自らが、自らの手で自らの地を守っているということを実感します。村の人たちはいろんな村役を掛け持ちしながら村を維持しているのですが、私も年番ではありますが、自治会長や水利組合長等経験しました。今年は子供会の会長とお墓の役を受け持ってます。来年は農家組合長の予定です。そういうことを通じて村の行事を執り行い、維持・管理してゆく、そして未来の子どもたちに今の美しい村の姿を引き継いでいく。私自身、営々と築き維持されてきた胡麻の村に住まわせてもらっており、ここで暮らしをつくることにより未来へ引き継ぐ責任があると思います。
 ものを作ることには興味があり、建築の道を目指し勉強もしました。社会人となり実社会の中で人々が期待し、待ち望むような建築や住宅を提供しようと意欲に燃えて仕事をしましたが、造り上げたものが果たして人々のためになったのか、目先の快適さのみ提供したにすぎないのではないかと痛感しました。
 人間本来の感覚を呼び起こすような生活ができる暮らしを提供しなければいけない。そのためにはまず自分自身がそうでなければ…という思いでした。健康な人であれば、自然の刺激を目一杯受けられる暮らしをすべきと思います。人工的なもののように優しくない、時には荒々しいものではありますが。
 今、野菜づくりを通じて日々自然の刺激を受けてます。そして自然の恵みとして実を頂き、胡麻の村やアグロス胡麻郷に助けられ食べる人の笑顔が見える暮らしをしています。