ひこばえ通信
2010年6月号(第287号)

くらしからの政治
哘 清悦((有)みちのく農産)
子ども手当を機に意識を変える

 小学生の子どもを二人持つ私は、PTAや子ども会などで忙しいけれども楽しい日々を過ごしている。子ども手当が6月から給付されるが、現金給付だけよりも、給食費や教材費等を全額補助し、未納問題が起こらない仕組みにした方が良いし、格差拡大を抑制する観点からも、児童手当のように所得制限を設けた方が良いと思っている。
 また、その財源がよく問題にされるが、それよりも、国民の不安と不況の原因にもなっている国の借金(総額883兆円)をどうするのか、各政党には参議院選挙でその対策を明確に示して欲しい。
 定額給付金2兆円のうち6千億円はパチンコに流れたとも言われるが、子ども手当についてもそのような使われ方を危惧する意見もよく聞かれる。質は全く異なるが、親の事業の失敗で定時制高校に通うのも困難になり、ついには退学を決めた女生徒の生活状況や心境について書いた記事を東奥日報が連載した。利益を得にくい農業に収入のほとんどを依存している私も他人事には思えなかった。
 貧困層を減らし、どの子どもも安心して学校で教育を受けられるようにするためにも、結局は、国も地方も経済政策で効果を上げなければならないし、一人ひとりの労働者も、今の自分の仕事を大事にし、より付加価値を高める努力を継続していかなければならないと思っている。
 子ども手当によってPTA会長3年目の私は相当意識を変えた。学力の格差は、経済力の格差よりも、これからは保護者とPTA会長の意識の格差により生じると思う。
 これまでに町長や教育長に要望していた事を、子ども手当という財源を得た保護者の代表として私が保護者を説得し、その財源を活用し様々な課題を解決しなければならない立場に変わった。責任重大だと自覚している。
 子ども手当は無謀な政策とも言えるが、国民の意識を変える勇気ある挑戦的な政策とも言える。今度は「税金の無駄使い」と国民が言われないようにしなければならない。