ひこばえ通信
2008年9月号(第266号)

こんなんしてます
感動を追いかけて
▼光久健太郎(京滋センター)

 10数年前のある日、僕はテレビの中のある女性にくぎ付けになった。彼女は90歳を超えているとは思えないほど、凛とした姿で壇上にいた。そして開口一番こう言った。「私は感動に向かって走るのです!…」ハッとさせられた。
 「人生は凡てのことに、のぼせなければならない。…何事かをするのに、あとさき考えてからするとどうも勢いがなくなる。のぼせていると、何をするのにも勢いがつく。そこで初めて、行動することが生きることになる」…その 前向きで簡潔で潔く、胸を透くような言葉の数々に僕はすっかり参ってしまった。そう…完全に一目惚れ。もう言葉が出てこない。
 理屈っぽく、斜に構えたところがあった僕は、なんだか恥ずかしくなってしまった…彼女の名は作家、宇野千代。そして宇野千代のあらゆる書籍を買い集め、その言葉を貪るように拾い集め、彼女の奔放で波乱万丈の人生に触れるほどに、どんどん引き込まれていき、気が付けば僕は彼女の故郷、山口県は岩国に行き錦帯橋を渡って、その生家の前に立っていました…。

追いかければ寄って来る

 なぜだかとてもわくわくしていたのを覚えています。そして愉しかった。馬鹿馬鹿しいけど愉しかった。僕は「感動」ってこういう事だと思った…このわくわくする感じ。体と心の底から湧き上がってくる愉しさ。
 それから僕は、好きなものはとことん追いかけるようになった。すると不思議に欲しいものがどんどん近くに寄って来るようになった。それは「人」であったり、「情報」であったり、「次なる好奇心」であったり…。そしてどんどん忙しくなるのでした…けど、やっぱり愉しい。
 「感動」とは動くこと、「行動すること」は生きること。そしてはじめて何かが手に入る…。それは仕事においても同じことでした。僕はいろんな事が知りたくて、追いかけるように「よつ葉」に来ました。ここでは、多くの人の生き様に触れることができます。そして胸を打たれては、また走り出す。だからどんどん忙しくなる…正直きついけど、なんだか愉しい…いや、もっと愉しくなりたいな。