2007年1月号(第246号)

大豆くらぶ元年、みんなで収穫は4トン
今年はもっと多くの仲間と!!
イノウエ建築工房・井上能信さん講演会
実例から学ぶ『心豊かに暮らす家』
暮らしからの政治(31)
野良仕事のひとりごと
熊本から 九州の有機の基地をめざす
11/11 よつ葉ビル生産者交流会を開催
水産っておもしろいぞ!
会員のひとりごと 大阪芋たこなんきん文学学校
おたより掲示板 土居朋子さん、おたよりありがとうございました
イタリアン倶楽部 美味しい食材とワインに囲まれて
こんなんしてます
共済だより 霜月日記(7)
12/9『食卓の向こう側』取材班渡辺美穂さんをお招きして
読書クラブ交流会
めざせ! 半歩先〜命つむぐために〜
第4回:「いいお産」って?
あかるい食育Z(11)、編集後記


▲各配送センターの代表者のみなさん。
お宅にお届けしているセンターの代表者はどの人でしょう。



大豆くらぶ元年、みんなで収穫は4トン
今年はもっと多くの仲間と!!

田中昭彦(大豆くらぶ世話人会)

 地場をはじめとする農家や、各地の「にんじんクラブ」に大豆づくり運動を呼びかけている「大豆くらぶ」。昨年5月号で「いよいよ本格始動」とお知らせしましたが、その後6月に作付け、11月には各地で収穫が行われました。私たちにとって米につぐ基礎食材である大豆について想いをめぐらすことは、これからの農業と食、さらに私たちの社会の明日を考える上で、貴重な示唆を与えてくれるに違いない、と始めた「大豆くらぶ」。そして自前の生産・流通・消費にこだわるよつ葉から、大豆の栽培・加工・販売まで一般市場を通さない仕組みづくりを広げていきたい、との想いで取り組みが進められたのでした。輸入大豆は年間約500万トン、国産27万トン、「大豆くらぶ」は4トン。でも志の大きさなら負けていない「大豆くらぶ」からの報告です。(編集部)





▲上から種まき(茨木)、収穫(丹波会・岡本さん)、脱穀(能勢/世話人の田中さん(右)と西日本新聞の取材に来られた渡辺さん(左))
 大豆くらぶ元年は、12ヶ所、合計2町(f)の畑で4トンの大豆ができました!
 全国的に見れば、不作の年だと言われながらも、反収の平均は200kg。凸凹はあるものの初体験のにんじんクラブも含めての平均200kgは立派な結果です。もし足りないときは、やさか共同農場の佐藤さんがサチユタカの減農薬大豆を出してくれると言ってくれましたが、何とか醤油と味噌の原料の分だけはギリギリ確保できました。
 大豆作りの一年目から参加してくれたのは、摂丹百姓つなぎの会の4地区(能勢・高槻・丹波会・アグロス胡麻郷)、にんじんクラブ7ヶ所、滋賀ナチュラル百姓ネットの辻さん親子でした。にんじんクラブ7ヶ所のうち出荷できたのは3ヶ所だけですが、出荷を断念したところでも「少しだけでも採れた分で会員さんと手作りの味噌や豆腐にチャレンジしたい」という声が出ています。

3トン半は醤油残りは味噌に

 選別・乾燥を引き受けてくれたよつば農産の話では「特に地場の農家が育てた大豆はさすがに品質も上々」とのこと。それぞれの畑で収穫・脱穀し集められた大豆は、よつば農産で選別・乾燥した後、小豆島のヤマヒサ(杉樽醤油)とアグロス胡麻郷の加工部(味噌)へ自分たちで持っていくつもりでしたが、向こうから取りに来てくれました。ヤマヒサでの醤油の仕込みは12月中旬、すでに大きな3本の杉樽の中に入っており、1年間じっくりと醸造される予定です。アグロス胡麻郷の味噌の仕込みは2月上旬、こちらも仕込んだあと1年間ねかす予定です。つまり、実際に「大豆くらぶの醤油、味噌」がライフに登場するのは2008年になります。
 1年目は醤油や味噌の原料だけでしたが、2年目は別院食品に豆腐にしてもらえるように、もっと仲間を増やしていきたいと思っています。世話人会では2年目の収穫量を目標10トンにすることを決めました。これからも地場の農家やよつ葉の職員、会員の方に声掛けしていくつもりですが、すでに、豆腐工場に原料大豆を出荷してもらっている今井さん(滋賀)も2年目から参加したいという意思表示がありました。

ともし続けよう大豆づくりの灯


▲醤油への加工をお願いしたヤマヒサの植松さんと杉樽

 大豆くらぶは、農家と非農家(にんじんクラブや都市部の会員さん)が力を合わせた取り組みです。「村に豆腐やさんがあったころは、大豆を持っていけば豆腐と交換してくれた時代もあった」と、話してくれたのは丹波会の岡本さん。豆腐づくりが盛んだった京都には大豆農家も多かったそうですが、今では亀岡でも大豆農家がほとんどいなくなっているそうです。私たちは、この大豆づくりの小さな灯を消さない、いや広げていく取り組みを開始しました。大豆を誰かに買ってもらうということは、市場や流通企業、加工メーカーに安く買い叩かれるということでもあります。育てた大豆を、協力してくれるところに加工委託して、醤油や味噌や豆腐などの大豆加工食品を自分たちで販売する仕組みを作っていこうと考えました。そして、この取り組みが広がることで、全国の多くの農家にも同じような取り組みを始めてほしいという想いがあります。
 農業も競争力だけが求められる時代。細々と生き残った地域の農業は、国の農業政策によって更に切り捨てられようとしています。いま、大豆の自給率は5%前後、つまり約95%は輸入大豆、そしてその輸入大豆の8割以上は遺伝子組換え大豆だと言われています。
 毎日、台所や食卓に並ぶ醤油や味噌の主原料である大豆を私たち自身の手で育て守っていく取り組み、大豆くらぶはまだ始まったばかりです。