ひこばえ通信
2004年12月号(第221号)

暮らしからの政治(6)
利用者の声を無視 介護保険見直し論議

大阪府議会議員・小沢福子

 5年ごとに見直しされる社会保障制度のなかで、発足から4年が経った介護保険制度の見直し論議が国レベルで行われています。
 その論議の中心は、介護保険料徴収の負担年齢の引き下げや特養(特別養護老人ホーム)の利用料アップなど、利用者の負担を増やすことばかりです。
 11月30日、地域の怒りや疑問の声を厚労省に直接ぶつけに行きました。
(1)介護保険の利用の仕方がわかりかけてきたというのが現実。もう見直しをするのは利用者無視だ。
(2)介護保険会計が赤字だというけれど、信じられない。ムダ遣いがたくさんある。
・住宅改修にしても、使用できる20万円のワクを一時に使いきるため、必要もない工事を業者がすすめている。その結果、更に改修が必要な時には全額自己負担になるということも。
・介護申請時の審査料は本人負担なしで、全額保険料から支払われるため、介護サービスを受ける予定のない人も「安心」を得るために申請している人もいる。制度がまだわかっていないからだ。
・システム上のムダ遣いはもっとあるが、それを見直すべきだ。
(3)ケアマネージャー・ヘルパーの方たちの研修制度がない。介護力を高めるためには、この方たちの自己努力に任されているのが現状だ。介護制度は「人」を対象とする仕事であり、人材育成が一番大事だ。
(4)介護保険制度は当初から民間の事業体を中心にすすめられてきた。バブル崩壊で四苦八苦の建設・土建業者が「もうかりまっせ」と声をかけるコンサルタント会社のすすめで、介護現場に参入してきた。そのような法人がたくさんある。労働条件は悪いし、ケアも不充分な法人の監視体制ができていない。
(5)現場の声にもっと耳を傾けてよ。この4年間、ケアに取り組んできた人たちは、現実的な提案をたくさん持っている。それをまず聞いて欲しい。国の高級官僚を養うために制度をいじくり、許認可制度を維持することに反対だ。
(6)障害者のための支援費制度と介護保険制度を一緒にすることには反対。机上の空論をしていないで、人を見なさい。
 厚労省の担当官を相手に、最後は怒鳴り声になっていました。