ひこばえ通信
2004年8月号(第217号)

暮らしからの政治(2)
どちらが私達の望む街づくりなのか

高槻市議会議員・松川 泰樹

■「都市再生計画」「地域再生」「構造改革特区」
「地域再生」「構造改革特区」「都市再生緊急整備」はいずれも小泉構造改革の名のもとに大手ゼネコン、大手企業が儲かるように規制を取っ払い国主導で開発を進めていくためのものです。私の住む高槻市でも現在「都市再生緊急整備」として工場移転後のユアサ工場跡地34haに地上40階建のマンションを含むビルが6個も7個も建つという整備計画が進められています。そして住民の反対運動をよそに閣議決定を経て5月12日「第四次都市再生緊急整備地域」に指定されました。これでこの10年の間に大型開発が進められることになります。駅周辺に高層マンションをにょきにょき建てることが都市再生なのか、私達の住みたい街なのか。大開発に次ぐ大開発、その先にどんな街が残されるのでしょうか。
■住民からの提案で成立した「日吉台地区計画」
そんななか、同じ高槻市で、去る3月11日に住民自らが街づくりについて考えまとめた地区計画が審議会で決定され、6月の本会議で条例改正が可決さるといった全国でも画期的な住民主導の街づくりも一方で生れています。日吉台四番町の住民の方々を中心にしたこの街づくり計画、いわゆる「地区計画」作りは国家公務員宿舎跡地を財務局が民間企業に売却することに端を発し、民間企業が建築協定による法的規制のないことをいいことに巨大な高層マンションを建設することを阻止する運動から始りました。自治会を中心に自分達の街づくりを考えようと呼びかけ結束し、1年にも及ぶ住民主導でのアンケート調査、勉強会や話し合い重ね、住民自らが建築物の高さ制限、敷地面積などの規制を作りまとめた「地区計画」を市に提案し決定されたものです。
家庭環境や経済状況が異なる地域の人が話し合い一つの形にするには大変な苦労があったことと思います。特に不動産、建築に関することですから資産価値に直結する規制を自ら作るというのは並大抵の事ではなかったはずです。しかし、行政に対して「こうしてくれ、ああしてくれ」というだけではなく、住民自らが全体の利益を追求した「街づくり計画」を提案し、行政に認めさせたこの運動は今後の高槻市全体の街づくりにとって大きな意味を持つと思います。市行政もそして私達市民も大いに学ばなければなりません。